肩ごし
“それ”は何だったのか 誰だったのか
いつでも“それ”の肩ごしに外を見てたんだよね
“ねえ どうなるの?”
“さあ どうなるんだろうね”
上目づかい
その人はいつも上目づかいにわたしをじっと
見つめているのです
“どうしてそんな目でわたしを見るのですかが”
“わたしはもう死んでしまっているからです”
噺し
何という素晴らしいお話ですこと
少し下品じゃございませんこと
あんまり理不尽じゃないの!
何たるおぞましいことを!
絶望ですわ
神さまにおすがりするしか・・・
噺しですよ は・な・し
(昭和六〇年十一月)